なぜマネージャーに技術の理解が必要なのか

ここ半年ぐらいで色々と思うことがあったので「なぜマネージャーに技術の理解が必要なのか」を、作り手(プログラマ)の立場から考えて見る。
 
ここで話す前提として
・コンピューターでシステムを作っている
Webサービスを運営している
などを行っている、いわゆるIT系の企業の話であり、「技術」とは主にコンピュータに関する技術のことを指す。
 
また、ここで言うマネージャーの役割として
・プロジェクトのマネージメント
・提案
・見積
を行う職務とする。
 
こういった場合、マネージャーが使用する技術を理解していないと、どういう事が起こるのか?という事について実体験を元に考察してみる。
 
・実現困難、もしくは不可能な提案を作る
技術が分からないので、当然の帰結として作るのが困難な物、もしくは作れない物が書かれた提案書を作ってしまうことがある。また、提案書に書かれた内容には何の裏付けも無い事が多い。まさに画餅である。
こういった提案書が社内ではじかれれば良いが、うっかり顧客前に出てしまったら大変である。顧客に突っ返されるぐらいで済めば御の字だが、うっかりこういった提案が通ってしまうと地獄が待っている。
 
・見積もれない
実現すべき内容が細かく分からないので、きちんと見積もれない。結果、過去に関わった案件からの類推によるどんぶり勘定見積になってしまう。
たまたま類似で収まれば良いが、大抵外れる。そして大赤字か高すぎると失注する事になる。
また、こういったタイプに限って変なプライドを持っており、技術者に聞こうとしない事が多い。困ったものである。
 
・マネジメントできない
案件でやっている内容が分かっていないので、報告を鵜呑みにするしかない。また突っ込みも入れられないし、問題の予兆を感じるなどもってのほか。
問題が発生しても具体的な対応方法は示せず、精神論かリソース追加でどうにかしようとし、結果炎上する。
 
・会話が通じない
技術者と会話しても、知識がなさ過ぎて会話が成立しない。また、顧客にもきちんとした説明を出来ず、鵜呑み聞いた話を垂れ流すばかりで少し突っ込んだ話になると黙ってしまうかいい加減な事を話し始める。
結果、内部からも外部からも信頼を失い、プロジェクトは崩壊の方向に走り始める。
 
 
と色々書きましたが、システムを売っているのだから、作るのに重要な要素である「技術」が分からないのは論外であると僕は思う。
自ら作れたり詳細を知っている必要は無いが、自社で使用する(されそうな)最低限の技術的知識は備えておいて欲しい物である。
 
え、こんなプロマネいるのかって?それは皆様のご想像にお任せします。