【書評】「あまのじゃく」に考える

 
要約すると「物事の考え方や捉え方」「自分の精神的な立ち位置の置き方」について書いてあります。
 
一章から強烈に”「自力で考えない人」は、生きていないも同然”という表題で始まります。
ここでいう「自力で考えない人」というのは「テンプレートに従ってしか考えられない人」「そもそも思考停止している人」の事を指しています。ならば「自力で考える人」というのはどういう人かというと「自ら問いを立てられる人」「どんな些細なことでも、誰も考えたことが無いような考え方で考える」人という感じで定義されています。
 
そして、上記のように考えると「人とは違っている(周りから見て)異物感のある自分」の発見につながっていきます。本来は「人はそれぞれ異質」なはずなのに「ある程度同質な人」が固まって小さな世界を作り異物排除し、これが世の中の閉塞感に繋がっているのでは無いかと推察し、「お互いの異物感」を認め合って暮らしていける社怪になればいいな、と結んでいます。
 
自分の考え方や物事の捉え方、生きていく上での立ち位置などに思いを巡らせて読むと、心の中がすっきりとします。
 
なんとなく閉塞感を感じている人、周りとの差違を感じている人などは一読の価値がある良書です。なんとなく心が疲れているな、という人は読んで損は無いかと。