DEEP WORK

はじめに

表題のこの本がなんだか同業者の中で読まれているらしいので釣られて読んでみた。結論から言うと、とても良い本であったし、大いに反省すべきだと考えさせられた記述も多数あった。

細切れになる時間

インターネットのある程度の普及以降、タスクに対する時間は普通の人でも細切れになりがちだし、これがマネージャクラスならばなおさら傾向は強いであろうことは実感する。こういった細切れ時間の状態では物事も深く考えるというのは難しく、表面的に色々なタスクを忙しく見えているようにこなしている毎日を送っている人も多いだろう。 こういった時間を細切れにするのはタスクの粒度ばかりではない。新着メールやSNSの通知など、意識をそらすイベントには事欠かない。特にスマートフォンが普及してからさらにこういった傾向に拍車がかかっている。また最近ではチャットを業務で導入している所も珍しくはなくなってきており、そもそものスタイルが細切れ推奨的な仕事の仕方になりつつある。

細切れ時間では深く考えられない

一部の天才的な人は例外として、こういった状態だと処理する物事について深く考えることは難しく、必然的に条件反射的な処理をする事になる。こういった仕事の仕方で完結するタスクも多くあるが、それぐらいで済んでしまうタスクが価値を生み出す割合は低い。必然的になんだか忙しくて色々やっているんだけど、本当に価値のある成果が上がってこないという状態になっていってしまう。これでは個人としても会社としても日々流されている状態となり、結局は先細りをしていく未来になってしまうのではないだろうか。

集中することの価値

やはり大きく価値を出す仕事をするには深く集中時間を作り、その中で価値を生み出していく事が望ましい。世の流れがつぎはぎ時間での仕事の仕方に流れている昨今、個人や企業が大きく成長したり成果や価値を生み出していくには、なんとか世の流れに逆行して深く集中出来る時間を作るスタイルを作り出せるかどうかが鍵になってくる。世知辛くなり競争も激化している今、差をつけていくにはこういった施策や習慣を実施出来るかどうかが鍵になってくる。

通知を切り、スマフォをしまって仕事をしよう

大抵の場合、よほど長時間放置しなければ押し寄せる通知を即座に裁かなくても大事にはならない。メールは一定時間ごとに自分から確認しに行けば大抵十分用が足りるし、SNSは即座に見なくても別段死ぬことはないし、チャットのレスポンスも同様だ。 たまには通知を切って、2時間前後集中して何かに取り組む時間を作ろう。最初は集中しづらいかもしれないが、何度もやっているうちに慣れてくる。こういった時間を意識的に作って、積極的に価値を生み出していこう。

という感じの趣旨が

表題の本に書いてあった。分かってはいるがなかなか出来ていない事だけに耳に痛く(目に痛く?)読ませて頂いた。また少し時間をおいて読み返してみようと思う。

大事なことに集中する―――気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法

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