【本の紹介】自分の仕事をつくる

 仕事研究家の西村佳哲さんによる、各方面(主にデザイン系が多い)への仕事の仕方・働き方のインタビューをメインに、仕事への取り組み方やスタンスがまとめられた本。

 インタビューの対象の方は各方面の著名な方がずらり。しかし、インタビューの内容を読んでいけば何故著名になられたのかは納得が行くと思う。各人とも本当に自分にきちんと向き合って仕事をされていることが、ひしひしと感じられた。

 特に気に入ったフレーズは

・矛盾を感じさせない仕事。「いい仕事」とは嘘のない仕事。

・自分がどんな場所を気持ちいいと思うか。その判断力がなかったら、気持ちのいい場所を生み出すことなど出来ない。

・自分がとことん馬鹿になれることを、忘れないことです。馬鹿をやれることを大事にする。もちろん自分だけでなく、馬鹿をやれる人についてもですよ。

・最大の敵は、常に自意識である。個性的であろうとするよりも、ただ無我夢中でやるほうが、結果として個性的な仕事が生まれる。

 いわゆる「マスプロダクション」的な所からは離れた方々の仕事への取り組み方が色々垣間見えて興味深いし、参考にもなる。いきなりサラリーマンが適用するにはとても難しいが、心の隅に置きながら徐々に、という土台になるのではなかろうか。

 この近年、仕事への取り組み方・あり方について色々と考えたり失敗したりしているが、今後の方針や取り組み方を考える上で非常に参考になったし、栄養になった。同じ様なところでもやもやしている人であれば、読んで損は無いと思う。

 続編もあるので、続けて読んでみるつもりだ。

 

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)