伸びやかなプログラミングを潰す”n”つの方法(その1)

この前の裏返しではないけど、やる気を削ぐパターンについても書いてみる。

イデアや技術について理解しようとせず、かつ何度も説明させる

何か面白そうな事を思いついて「やってみてもいいですか?」という話をしつつ概要を説明すると、「何だかよく分からないから、分かるように資料を作って」と言う。
簡単に資料をまとめて持って行くと「やっぱりなんだかよく分からない、腑に落ちない」と言う。
さらに資料を改訂して持って行っても「やっぱりなんだかよく分からない、腑に落ちない」と言う。
説明をする側が悪い場合もあるだろうが、大抵理解しようとしていないか、もしくは理解するだけの土壌的知識が無い。
これを延々と繰り返しているうちに、もうやる気が無くなるか、プロダクトの芽としての旬が過ぎてしまうか、他社に先んじられてしまい、全てパーになる。
 

イデアや技術について上っ面の知ったか顔でマウントを取ろうとする

「こんな感じのもので〜」と話しに行くと、限られた上っ面の知ったか顔で「それはコレコレで僕は昔うんぬん」と言う話を延々と語り出す。「それとは別」と話を遮ろうものなら逆ギレして「俺を馬鹿にしてるのか!」と怒り出したり、もしくは自分が理解出来る範囲のものに押し込めようと無駄なプレッシャーをかけてきたりする(何に怯えているのか理解出来ないが、カメラを向けた時の日光のお猿さんそっくりな挙動でアル)。
結果、つまらない所に持って行かれてしまいやる価値が無くなるか、ゴミを作る羽目になる。もしくはやる気を無くして放り出してしまう。
 

 突如「みんなでやる」と言い始める。そして会議を延々と開催する。

イデアやプロダクトについて一旦は合意を得て進み始めるものの、足引っ張り屋の横やりが入り「やっぱりみんなで練り直そう」「全員の合意が必要」と言い始める。そして”練り直すための会議”が延々と繰り返される。
結果、タイミングや新鮮さ、新奇さを失い、凡百のものが出来上がるか、もしくは中止となる。
 

投下コストについて細かい予算計画を執拗に求める

どうにかこうにか「進めて良い」と判断を勝ち取ったとしても油断してはならない。なぜなら「では予算について詳細にまとめてください」と言われるからだ。こうして延々とWBSモドキと対応するコスト表を作成させられる。
そもそも新奇なものはチャレンジングなので、そんなに細かい予算が分かる訳も計画的でも無いので窮してしまう。
結果、取りかかるタイミングが遅れてパーになるか「予実が細かく分からないのであれば進行させる訳にはいかない」と言わて宙ぶらりんになる。
まぁその前に細かい予実計画を作るのが嫌になって、そのプロダクトの芽を投げ出してしまう。
 

スケジュールを死ぬほど細かく書かせる

予算計画が通ると、次はスケジュールとかWBSを時間単位で恐ろしく細かく書かせられる。
無論ある程度の目処は必要だが「まだ分からないもの」について時間単位で計画が作れたり、詳細なタスク単位でWBSが作れたりするわけが無い(もし作れるとすればそれは新奇なモノでもチャレンジングなモノでも無かったのだ)。
スケジュールやWBS間の整合性も細かく目を配られケチをつけられ、何度も書き直しを迫られる事になり、やはりやる気など消し飛んでしまう。
 
 
続く(かもしれない)

伸びやかなプログラミングを伸ばす”n”つの方法(その1)

いくつまで続くかは分かりませんが、今までの自分の経験上「とてもやりやすい」もしくは「とてもやりやすかった」という例について、なんとなくまとめてみます。

 

イデアや技術について理解を示す

持ってきたアイデアや技術について完全には理解出来ないにしろ、努めて理解をしようとする。知識が足りない場合はその本人に1から10まで説明させようとは”せず”、自ら知識の収拾を行う。
その結果「なんとなく面白そうだな」と思えば裁量で承認を与えてゴーサインを出す。
 

イデアや技術について助言したり相談には乗るものの、主体は言い出した人に任せる

実際に進行するとなった場合でもまだ計画段階でも、アイデアに関しても技術に関しても適宜助言をしたり相談には乗ったりするものの、主体はあくまで実際に手を動かしている人とし、スポイルするような行動は取らない。むしろスポイルしに来る人を除外する”ファイヤーウォール”的行動をし、折角の芽が潰されないように日向に陰に目を配る。
 

無駄な会議を行わない

当人から「もう少しリソースが」「この人の知恵が」などの申し出が無い限り、基本その人に進行を任せる。不定期に会議を開催することもあるが、これは管理的な意味合いというより「そろそろ相談事とかあるんじゃなかな?」という雰囲気を嗅ぎつけての配慮であることが多い。無論”無意味な定例ミーティング”などは行わず、あくまでその案件の集中させる。
 

投下コストについてはざっくりと腹に落として承認する

投下コストに関しては「この期間中は月の工数のn割程度」のざっくり感で決定・承認する。多少増減したとしても、本来のタスクに影響が無ければ特に文句も付けない。
 

スケジュールはざっくりと

未知のものなので詳細なスケジュールなどはもちろん作らず、大まかにプロジェクト期間とマイルストーン、予定されている成果についてざっくりと決める程度である。
これで色々とやってみた結果モノになりそうであれば、溜まった知見のレベルで段階的に計画の粒度を細かくしていく。
 
 
取りあえずはこんなとこ。またいくつかまとまったら書きます。

 

Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか

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小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則

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How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)  ―私たちの働き方とマネジメント

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【書評】メカニックデザイナーの仕事論 ヤッターマン、ガンダムを描いた職人

メカニックデザインで有名な大河原邦夫さんの本。特に有名なのはやはりガンダムかな(笑)

タイトルに仕事論とあるが半分ぐらいは大河原さんがどんな番組で何をデザインしてきたかのヒストリー的な内容。

あと半分が「どんな風にキャリアをスタートさせて、どんな流れで仕事をしてきたか」という仕事論的な部分となっている。

基本的なスタンスとして

・来た仕事は基本的に断らない

・仕事の対象となる作品のジャンルにこだわらない

・スポンサー優先で物事を考える

といった感じで仕事をしてきたらしい。本文中でも自分は「クリエイター」ではなくて「職人」だと言い切っている。このあたりは外からぱっと感じているイメージとは割と違う所かもしれない。

あと「仕事に対して、とても感謝している(ざっくり要約)」というスタンスも見習うべき所だなぁと反省した。

 

アニメ業界(特にスーパーロボット系)の歴史や、著名なデザイナーがどんなスタンスで仕事をしているかに興味がある人は読んで損は無いと思う。

 

 

 

 

 

【書評】ヘルシープログラマ

プログラマの健康についての考察と、健康維持のための情報やエクササイズについて書かれた本。

頭痛や肩凝りといった定番(?)の症状と、それに対応する為の方法なども書かれており、該当部分を拾い読みして実践するだけでも役に立つ。

エクササイズについても方法な種類が載っており、好みの物をピックアップして行っても色々と恩恵を受けられそうである。

巻末には日本語版のおまけとしてIngress(スマフォで行う位置情報ゲーム)の情報も参考として載せられている。無目的に歩くよりゲームを行いながら歩いた方が、より楽しくウォーキングを行えるのは確かだ。

 

プログラマだけではなく、机仕事が多い人全般にとって有益な情報が沢山詰まっている本。健康が気にかかる人は、一読の価値あり(もちろん読んだ後に実践も!)

 

 

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack

 

 

【書評】1万円起業 文庫版――片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法

随分前に出ていた1万円起業の文庫版が出ていたので購入してみた。

 

内容的には一言で言ってしまうと「スモールビジネスの始め方」的な内容。だが他の書籍と一線を画しているのは

・具体的な事例が豊富。

・シーン別のアドバイスが豊富

・軸足が「ビジネス」ではなく「自分自身がやりたい事」な点

・各章の最後にチェックリストがあり、読み返す場合もざっと復習しやすい

・著者自身の実践している

と言った点。

要は理論主導では無く実践主導で書かれた本であることと、この本自体も著者がこの本の内容を実践している一部(ややこしい)という点で、類似ジャンルの本と大分違った内容となっている。

 

内容的にも読みやすくなっているので、読書速度が速い人であればあっという間に読めると思う。また実際に実践するのであれば、各章のチェックリストは役に立つと思う。

 

別に起業を考えていなくても仕事や趣味にに応用できる点は多々あるので、現状なんらか問題を抱えている人や、何かヒントが欲しい人はざっと読んで損が無い本。

1万円起業 文庫版――片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法

1万円起業 文庫版――片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法