【書評】SOFT SKILLS
久々の書評というか本の紹介になります。
SOFT SKILLS(副題:ソフトウェア開発者の人生マニュアル)、気づいたら翻訳本が出ていました。
英語版は(Kindleで辞書引きながら)読了していたのですが、細かいニュアンスやどんな風に訳されているかという勉強も兼ねて購入。ざざっと流し読んでみましたが、訳文上々、まつもとゆきひろさんの解説おまけつきと言う事で、買って損が無い本です。
副題にある通り、ソフトウェア開発向けのソフトスキル(対人、キャリアの積み方、学習の仕方、お金についてなど)を、著者の実経験に基づいてまとめた本です。
1章ずつがコンパクト(数ページ)にまとまっているので読みやすく、かつ最後に「やってみよう」という形でその章のエッセンスをどう生かすかについてのまとめがついてるので、書いてある内容を実践してみやすくもなっているので、徐々に読み進める事も出来ます(が、時間と余裕があれば、引き込まれてかなりの章を読んでしまうでしょう)。
特にこの時期の新入社員または30歳前ぐらいの開発者の方は一度読んで貰いたいと思いますが、もちろんある程度年をとっていても「何か今までから脱出したい」といったもやもや感がある人も読んで損は無いです、むしろ得すると思います(笑)
色々ともやもやや悩みがある方は是非どうぞ。3000円ちょいの投資で、こんな知恵が手に入るなら安いもんです。
英語版も 割と平易な文章で書かれているので、両方揃えて(英語版は辞書ひくのが便利な電子書籍をオススメしますが)英語の教材にもなるかと思います。
Soft Skills: The Software Developer's Life Manual
- 作者: John Z. Sonmez,Scott Hanselman,Robert C. Martin
- 出版社/メーカー: Manning Pubns Co
- 発売日: 2014/12/29
- メディア: ペーパーバック
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「組織にテストを書く文化を根付かせる戦略と戦術」の再演を聞きに行ってきた
先週金曜日、渋谷VOYAGEさんで開催された「組織にテストを書く文化を根付かせる戦略と戦術」の再演に行ってきた。
Takuto Wada (@t_wada) | TwitterさんとV (@voluntas) | Twitterさん。オリジナルが大変好評だったので、急遽再演が決まったらしい。
@t_wadaさんの講演内容は
こんな感じ。
細かい内容の雰囲気はググるとTwitterのまとめが出てくるのでそちらを見て貰うと雰囲気が分かると思うが、ぐっと大略してしまうと
- テストを書く対象エリアはプロジェクト(プロダクト)ごとに異なる
- 無理にテストを網羅しようとしない
- いきなり全員で始めない
- 効果的な部分からテストを書いていく
- ユニットテストにこだわらない
- 対象領域のコストとヤバさで書き始める優先領域を決める
- 静的テストとE2Eテストを上手く活用する
- テストの「再現性」「繰り返し可能性」「独立性」にはこだわる
- 無理にお題目や教科書、他人の芝生にこだわらない
といった感じで大枠からある程度細かい部分まで話して頂けました。内容的は全般的に同意、共感が得られるものばかりでした。
あと重要な事として
テストを書く文化を根付かせるには、年単位で時間がかかる
テストは品質を上げない。ただし品質が分かるようになる
ってとこ。継続は力なり。無理して頑張ってしまうとあっという間に心が折れるか力尽きてしまうので、まずは小さく効果がある所から徐々に始めましょうって感じ。
続いてVさんの
こちらはVさんが開発している転送サーバ系プロダクトをテストする際の話。ネットワーク系のプロダクトは出来合いのテストツールやフレームワークはみかけないので自前で作るしか無い(特に異常系)との事。聞いてるだけで大変さが伝わってきました。
そもそも僕がこのイベントに参加しようと思ったのは「文化」ってキーワードがあったからです。Twitter上などではちょいちょい「開発組織の文化」について目にすることがあるものの、現実では「文化を根付かせる」って話や感覚を共有出来る事は非常にまれなので、このイベントに参加したら話が通じそうな人と会えたりするんじゃないかなと思っての参加でした(もちろんテストについても興味シンシンでしたよ!なかなかこういった「生の声」は聞けないので)。
この思惑は当たり、懇親会の時間に少ない人数ではありましたが数人の方と情報や意見交換、雑多な話などをさせて頂く事が出来ました。今の所属組織はいつの間にか開発寄りの人間が非常に少なくなってしまったので、こういった場に飢えていたのかもしれません(笑)
なんにせよ、僕にとってはとても有意義なイベントとなりました。
t_wadaさん、Vさん、主催して頂いたにしごおり (@_nishigori) | Twitterさんはじめ管理者の方々、ピザと飲み物を提供してくれたVOYAGEさんにこの場を借りてお礼申し上げます。
Fujifilm X70 作例っぽいもの 室内近接編(飯テロ注意)
前回は主に昼間外がメインだったので、今度はお店の中でのショットを。
ISOはオートで上限3200までで設定。全てJPEG撮って出し。フィルムシミュレーションはクラシッククローム。
シウマイ。F4, 1/60, ISO2500
串焼き。F4, 1/40, ISO3200
お酒のグラス。F4, 1/50, ISO3200
厚揚げ焼き。F4, 1/25, ISO3200
プリン。F4, 1/40, ISO3200
流石に薄暗い飲み屋の中だと、ほぼISO上限かつそこそこ低速のシャッタースピードになりますね。開放で撮ればもう少しSSとISO上がっていたかもですね。
拡大してみればそれなりにノイズは見えますが、Webレベルで普通に見てる分には十分な描写では、と思います。
ただ、暗い所かつマクロ域だと結構AF遅くなる事があります。合うことはあうのですが、ウィーーーーーーンって感じで気が短い人はイラッとするかも(笑)。このへんGRⅡはスパッと合うか諦めるかのどちらかの反応がすぐ返ってきます。このあたりはまぁ機種毎の個性でしょうか(笑)。
Fujifilm X70 作例っぽいもの
手にしてから約10日ほど、X70も大分手に馴染んできました。ここまで撮ったものをちょいと上げてみます。
以下の写真は全てカメラからのJPEG撮って出し加工無しです。
風景
みなとみらい名物日本丸。F4, 1/5000, ISO400。結構強い光源が右上から入ってますけど、いい感じに写してくれています。
みなとみらい名物観覧車方面。F4, 1/2500, ISO200
マクロ域、室内
薄暗い店内でビール。F3.6, 1/45, ISO3200。このISOにしてはノイズをそんなに感じさせず、しっかり描写してくれています。
水。F4.0, 1/60, ISO2500。コップの硝子と机の反射を上手い具合にとらえてくれています。
自然物
梅。F2.8, 1/2200, ISO200。開放だとこんな感じです。
工業物モノクロ
止まっていたバイクを。F2.8, 1/2400, ISO400, Hi+2, Shadow+1。フロントライトあたりにピントを合わせましたが、メタルとクリスタルの描写がなかなか良い感じ。車体後ろへのアウトフォーカスへのボケもなだらかです。
とまぁこんな感じで撮れます。モードは全部絞り優先。フィルムメーカーだけあって、フジの表現はなんかいいですね。これでフィルムシミュレーションのモノクロをもうちょっと増やしてくれれば言う事無いんですが(笑)
何かの参考になれば。
Fujifilm X70とGRⅡの軽い比較(2)
X70が手元に来て1週間ほど経ちました。この間毎日持ち歩いてパチパチやってます。1週間ほど使った状態での、前回と同様GRⅡとのなんとなく比較を、気になった項目に絞って。
Auto Focus
前回も項目に上げましたが、もう少し使った状態や両機種でなんとなく比べてみた感じの体感だと
・昼間:X70 >= GRⅡ
X70の方がすぱっと決まるって感じを持つことが多いです。でも公平に見れば、まぁほぼどっこいどっこいかな?
・暗所:X70 >= GRⅡ
前回も書いたとおりX70のほうが粘ります。ただ、ウィーンって感じでのろく粘る(必ずそれで合焦する訳では無い)ので、人によってはいらつくかも。GRⅡはスーッ(その後諦めるか合焦するか)って感じです。合焦確率はX70の方が高いかな?(中央点の場合)
・部屋明かり程度:X70=GRⅡ
部屋内だと、まぁほぼ変わらない感じです。
・低コントラストなもの:X70>GRⅡ
位相差とのハイブリッド部分だけかもですが、X70の方が合焦しやすいです。
現在の使い込み度合いのAFの印象はこんな感じです。使い込んでいくとまた変わるかも、ってぐらいでの差ではありますが、気になる人には気になるレベルの差かも。
ユーザーモード
これに関しては、両者で扱いに大きく違いがあります。
・X70
主に画像に関する設定(画像記録、フィルムシミュレーション、ISO、色、ハイ・ローコントラストなど)を記憶させて呼び出し。絞りやシャッタースピードなどの撮影モードは対象外。感覚的には「フィルムを別の物に入れ替えている」感じ。最大7つまで記憶。
・GRⅡ
撮影モードや測光モードなど、ほぼ全ての設定やフィルタや画像に関する部分もある程度記録。こっちの方が一般的なユーザーモードなのかな。最大3つ。
起動
・X70>GRⅡ
やはり沈胴から立ち上がる部分での差が大きいのかな。システム自体の起動は差が無さそうに見えるけど。ただ、X70はしまってある状態からだとレンズキャップ取らなきゃいけないので、そういう場合はGRⅡの方が素早く撮影に移れます。
と、項目を絞って書いてみました。
今現在だと
・X70:一眼持ち出す程では無いけど、ある程度落ち着いて撮影をする時とか。スナップの場合は常時手に持った状態で。
・GRⅡ:速写スナップ向き(当たり前)。ポケットに突っ込んでおいて即座に撮る的な感じ。
かなぁ、という感想です。
Fujifilm X70とRICOH GRⅡの軽い比較
Fujifilm X70が手元に来て5日目、購入後毎日外出時は持ち歩いています。同系統のコンデジとして手元にRICOH GRⅡも所持していますが、数日使った所で感じた違いなどを簡単にまとめてみようと思います。購入を考えている方の参考になれば。
サイズや重さ
サイズに関しては、ほぼ両者とも違いは無いです。厚みはチルト液晶とかの分だけX70の方が厚めですが、ケースなどはGR専用ケースでも無ければ共用出来てます。
重さもX70の方が若干重いですが、持ち歩く分にはほぼ差は気になりません。
スナップで持ち歩いている際の使い勝手
両者で大きく違うのはレンズバリアの有無です。GRⅡは電源オフの沈胴時にレンズバリアありですが、X70はレンズキャップを被せる形です。起動した状態で首から下げたり、手に持っている分には差はありませんが、取り出したりしまったりする時にはレンズバリアがあるのGRⅡの方が使い勝手は良いです。些細な差と言えばそうですが、気になる人もいるかもしれません。
※2016/02/27 レンズシャッター→レンズバリアに用語修正しました。コメントありがとうございます。
なので、僕は撮影待機の街歩き中はX70を首から下げてます(GRⅡはベルトケースに突っ込んでます)。これでほぼ運用的には差は無くなってます。
デジタルクロップ
X70は35/50mm、GRⅡは35/43mmのデジタルクロップ機能が備わっています。焦点距離換算のサイズは好みとして、X70の方は保存がJPEGのみでないと、デジタルクロップが利用出来ません。また、カスタムキーアサインでデジタルクロップの切替がアサイン出来ない(コントロールリングにはアサイン可能)ので、RAW+で普段使いたい人は利用しづらくなっています。このあたりはファームアップで改善して欲しい所です。
フォーカスモードの切替
AFC/AFS/MFの切替方法が、X70は前面のハードウェアスイッチで切替、GRⅡはメニューから切替です。頻繁に切り替える使い方をする場合、X70の方が直感的で使いやすいです。
MFのしやすさ
X70はコントロールリング、GRⅡは一旦マクロキーを押してから+−ボタンでの操作となってます。MFに関しては圧倒的にX70の方が直感的でやりやすいです。
オートフォーカス
AF-Sしか使ってませんが、X70の方が若干早く、また暗所でも粘りを見せてくれます。裏抜けもX70の方が頻度は圧倒的に少ないですが、小さい花などをマクロ域で撮ろうとすると、抜ける時は抜けます(笑)
Wi-Fiでのスマフォへの画像転送(iOSのみ使用)
両者ともWi-Fi接続モードにしてアプリを起動して画像を選択・取込といった手順は同じですが、アプリの出来は圧倒的にX70の方が良いです。画像の転送速度も速い感じです。取り込んだ後はもうカメラロールに保存されています。
※2/22 13時追記:X70の方、Wi-Fi転送の場合は画像サイズが縮小されてました。サイズ選択は今の所見つけられてません。
※2/22 13時半追記:サイズの変更、本体側のワイヤレス設定->3M圧縮をオフにする事でオリジナルサイズでの転送でした。転送スピードは、まぁほぼ変わらなくなりました。
GRⅡは一旦アプリに取込してから、さらに選択してカメラロールに保存といった手順が必要、かつUIが使いにくいので結構な手間に感じます。この辺なんとかなりませんかね?>RICOHさん
頻繁にWi-Fi転送を使う人は、運用が大分違ってくると思います。
ただ、X70はRAWファイルは今の所転送出来ないみたいなので、モバイルLrなど、スマフォ側で現像したい人はダメですね。両者ともカメラ内現像やトリミングが出来るので、そっちを使うと思いますが(笑)
と今の所思いついたものを簡単にまとめてみました。
僕の使い方だと、X70は首からぶら下げてスタンバっておいてパシャパシャ撮る感じ。GRⅡはケースからさっと取り出して撮る感じの運用に今の所なってます。
両者ともスナップシュートでは甲乙付けがたい機能と画質を備えているので購入時には迷われるかもしれませんが、マニュアルやその辺の情報みても分かりづらい上記の情報が参考になれば。
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