【書評】メカニックデザイナーの仕事論 ヤッターマン、ガンダムを描いた職人

メカニックデザインで有名な大河原邦夫さんの本。特に有名なのはやはりガンダムかな(笑)

タイトルに仕事論とあるが半分ぐらいは大河原さんがどんな番組で何をデザインしてきたかのヒストリー的な内容。

あと半分が「どんな風にキャリアをスタートさせて、どんな流れで仕事をしてきたか」という仕事論的な部分となっている。

基本的なスタンスとして

・来た仕事は基本的に断らない

・仕事の対象となる作品のジャンルにこだわらない

・スポンサー優先で物事を考える

といった感じで仕事をしてきたらしい。本文中でも自分は「クリエイター」ではなくて「職人」だと言い切っている。このあたりは外からぱっと感じているイメージとは割と違う所かもしれない。

あと「仕事に対して、とても感謝している(ざっくり要約)」というスタンスも見習うべき所だなぁと反省した。

 

アニメ業界(特にスーパーロボット系)の歴史や、著名なデザイナーがどんなスタンスで仕事をしているかに興味がある人は読んで損は無いと思う。

 

 

 

 

 

【書評】ヘルシープログラマ

プログラマの健康についての考察と、健康維持のための情報やエクササイズについて書かれた本。

頭痛や肩凝りといった定番(?)の症状と、それに対応する為の方法なども書かれており、該当部分を拾い読みして実践するだけでも役に立つ。

エクササイズについても方法な種類が載っており、好みの物をピックアップして行っても色々と恩恵を受けられそうである。

巻末には日本語版のおまけとしてIngress(スマフォで行う位置情報ゲーム)の情報も参考として載せられている。無目的に歩くよりゲームを行いながら歩いた方が、より楽しくウォーキングを行えるのは確かだ。

 

プログラマだけではなく、机仕事が多い人全般にとって有益な情報が沢山詰まっている本。健康が気にかかる人は、一読の価値あり(もちろん読んだ後に実践も!)

 

 

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack

ヘルシープログラマ ―プログラミングを楽しく続けるための健康Hack

 

 

【書評】1万円起業 文庫版――片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法

随分前に出ていた1万円起業の文庫版が出ていたので購入してみた。

 

内容的には一言で言ってしまうと「スモールビジネスの始め方」的な内容。だが他の書籍と一線を画しているのは

・具体的な事例が豊富。

・シーン別のアドバイスが豊富

・軸足が「ビジネス」ではなく「自分自身がやりたい事」な点

・各章の最後にチェックリストがあり、読み返す場合もざっと復習しやすい

・著者自身の実践している

と言った点。

要は理論主導では無く実践主導で書かれた本であることと、この本自体も著者がこの本の内容を実践している一部(ややこしい)という点で、類似ジャンルの本と大分違った内容となっている。

 

内容的にも読みやすくなっているので、読書速度が速い人であればあっという間に読めると思う。また実際に実践するのであれば、各章のチェックリストは役に立つと思う。

 

別に起業を考えていなくても仕事や趣味にに応用できる点は多々あるので、現状なんらか問題を抱えている人や、何かヒントが欲しい人はざっと読んで損が無い本。

1万円起業 文庫版――片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法

1万円起業 文庫版――片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法

 

 

 

【書評】エクストリームプログラミング(新訳)

今現在では結構普及しているであろうアジャイルソフトウェア開発の原点と言える本。

旧訳本も出版された当時は結構な衝撃であった。こちらは原著第二版を元に新訳された内容となっている。

根本的な思想に変化は無いが、著者の実体験と新たなる考察から、より現実に即した内容となっている点が旧訳との大きな違いであり、細かい部分で「第一版では〜」と、その内容がどう変化したかについてコメントをつけながら記述されている部分も多く散見される。

 

アジャイルソフトウェア開発関連も、実際の導入に一段落した感はあるし、現在はリーン系の方がトレンドだという感じはする。が、それらのどれもXP無くしては生まれてこなかったであろう。そういう意味でこの時期に振り返る為に読むのはとても良いのではないかと思う。

肝心の訳に関しても、十分意図が伝わる訳がなされており、早い人であれば2時間程度で目を通し終わると思う。が、座右の銘的に「初心を思い出す」為に常に手元に置いておきたい本だと思う。

 

旧版を読んだことがある人にも、無い人にも、開発者であれば読んで欲しい本。

 

エクストリームプログラミング

エクストリームプログラミング

 

 

敬意と信頼の欠如をどうしよう

少し前から仕事絡みで色々とうまく回ってい無い事象が散見されるようになって来た。 

目に見えるわかりやすい問題とその原因は色々とあるが、そもそもそれらが発生している原因は何だろうか?問題は根本から考えないとねと思い、色々と思考を巡らせていた。

枝葉末節に気を取られながら結局(事態がひどくなってきて)たどりついたのは「お互いへの敬意と信頼が大きく欠けている」という、笑えない結果だった。

ここに思い当たれば
・仕事を任せない
・何事も否定的な見解を示す
・あきらかに不要な資料を要求する
などなど、ほかにも多数有るけど、この根本から派生して色々無駄や不満の素が発生していることに気がついた。

さて、悩ましいのはこの問題は単にそれだけを書き記せば簡単だが、解決しようと思うと色々な要素が絡んできて、簡単には解決出来なさそうだからだ。
一番の特効薬は「良い仕事」をばっちりと仕上げていく事っぽいけど、そもそもそれを(組織横断的に)成し遂げるのに根本問題から発生した事象が邪魔をするのは目に見えている(そもそも良い仕事というゴールの詳細を共有するのも難しいかもしれない)。

まずはこの感覚を共有してくれる人を増やすところからかなぁ、などと考える今日この頃でした。何かいい知恵、ないですかね。。。

とへこんでばかりいられないので、前を向いて歩こう!

【書評】なぜ日本人は、こんなに働いているのにお金持ちになれないのか? - 21世紀のつながり資本論

職場の近所の本屋で目に付いたので購入。丁度お金周りで色々と調査をしたかったので。

 

タイトルからするとよくあるお金儲けとか財テクの啓蒙書に見えてしまいそうだが、実際の中身はお金の成り立ちから始まって現在に至るまでの変化の歴史を簡略化した内容と、世界中の色々な国でのお金への価値観と「お金と幸福度の関係」「その国の幸福に対する文化、見方、その様」がよくまとめられている。

 

情報収集のために気軽に手に取ったつもりだったが、予想外に考えさせられ、かつアイデアのヒントも沢山掴めた良書でありました。

読むのはやい人なら2時間程度あれば読めると思うので、ぺらぺらっと読んでみても損はしないんじゃ無いかな。